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2008年7月18日 (金)

燃料電池の未来は水素にかかってる(中編)

「燃料電池の未来は水素にかかってる(前編)」では「燃料電池は完全にはクリーンなエネルギーではない」と締めて終わりました。
今回は、その理由を説明していきます。

まず燃料電池は、燃料の水素と空気中の酸素との化学反応により発電します。そして水を排出します。
これだけでしたら、とてもクリーンで夢のような技術です。

それでは、燃料の水素はどのようにして作り出すのでしょう?
ここにまーくんが燃料電池はクリーンでないと言う理由が隠されています。
燃料電池を搭載した燃料電池自動車で考えてみましょう。

まずは、自動車に燃料の水素を直接積載する方法です。
現在のガソリン車並みの航続距離(1回の充填で500km)を満たすには、気体の水素を貯蔵するために、6万リットルの体積が必要だそうです。
ガソリン車のタンク容量は50リットル程度なので、これは現実的ではありませんね。

そこで水素を圧縮することにします。350気圧まで圧縮すると200リットルまでコンパクト化することが可能になります。
そうは言っても200リットルは普通車には大きすぎる容量です。バスやトラックならば利用できますが、普通車ではスペース的に無理があります。
もっと圧縮すれば、更なるコンパクト化も可能ですが、安全性や技術の面から困難です。そして圧縮するためにエネルギーが必要となります。そのエネルギーを石炭や石油を燃やす火力発電に頼っていたらどうでしょうか?そうは言ってもガソリン車よりも断然クリーンではありますが。

次に考えられるのが、水素を液化して貯蔵すること。これであれば70リットル程度で、ガソリン車並みの走行距離が得られます。
しかし水素を液化させるためには、温度を-253℃まで下げないとなりません。もちろん、ここにもエネルギーが必要となってきます。
さらにタンクも熱が伝わりにくい特殊なものにする必要もあります。
そして液化した水素は常に蒸発し続けるのです。これでは長期間駐車しているだけで、燃料が空になってしまいます。

このほかには、水素吸蔵合金と呼ばれる金属に水素吸収させ貯蔵する方法もあります。
この方式も完璧ではなく、金属に水素を吸着させられる率が低かったり、コストがかかったり、耐久性など課題はいくつもあります。
四季報CD-ROMで検索によると、以下の企業で水素吸蔵合金を研究・開発しているようです。いずれ機会がありましたら、これらの銘柄について調べてみようと思いますが、ここでは紹介だけにとどめておきます。
中央電気工業(5566)
日本製鋼所(5631)
那須電機鉄工(5922)

これらのことからも分かるように、燃料電池自動車に水素を直接積載するにはいくつも課題がありますし、これらの方式がすぐに実現するとは思えません。
また水素を手に入れるためのインフラもまったく整備されていません。

そこで、全ての面において現実的なのがガソリンを燃料として、そこに含まれる水素を利用すること。
「結局、ガソリンかよ!」と思うかもしれませんが、現状ではそれしかないようです。
この方式は二酸化炭素を排出します。エネルギー効率の面でガソリン車を上回りますが、世間で言われているような完全にクリーンな乗り物には程遠いものです。

はやく燃料の水素を作り出すサイクルも含めCO2フリーな技術を確立してほしいものです。
そうです。燃料電池の未来は水素にかかっているのです!

最後に「燃料電池の未来は水素にかかってる(後編)」で、燃料電池の未来について考えていこうと思っています。

つづく

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